たのんだぞ!
毎朝こうして僕は祈っています。
それは僕の一日を左右する大切な出来事だからです。
祈りながら、静かに順番を待ちます。
ひとり、またひとりと審判は下されていきます。
「次の方どうぞ」
声が次第に近くなってきます。
順番がそこまで迫ってきています。
うつむいたままドキドキしながら順番を待ちます。
いよいよ次が僕の出番です。
「次のお客様どうぞ!」
ふっと顔をあげたその瞬間、
祈った甲斐もあり、願いは叶いました!
そうです、コンビニのレジがSさん(男性)だったのです!
なぜここまで、祈るのかと言うと
もう一人のレジスタッフのおばちゃんが、まぁ酷いんです。
とにかく機械的で目も合わせない。
逆にSさんは最高に対応がいいんです。
なんというかポイントカードの聞くタイミングや、
僕が小銭を用意している時の待ちの姿勢も
圧力がない。
しかも、最後にですよ、
「今日も気をつけていってらっしゃいませ!」
この一言ですよ。この一言を彼は必ず言ってくれるんです。
大した額の買い物でもないですが、
同じ買い物です。
せっかくなら気持ちよく買い物したい。
少なくとも僕は、
あのおばちゃんから買いたくない。
いや、絶対に買いたくない。
人は人から買いたい。
僕は、あなたから買いたい。