気づき

友達の悲しみを乗り越えるもの

高校時代、バスケ部の3年間を
苦楽、いや、
楽しいことしかなかった部活を過ごした友達が亡くなった。

それは1月20日土曜日の朝、
同じく高校時代の部活友達からの
facebookメッセージが第一報だった。

友達の死はあまりにも若すぎて、
それは突然おとずれた。

26日にお通夜、27日に葬儀と参列した。

最後に彼と会話、
と言ってもtwitterのダイレクトメッセージだが、
昨年の10月下旬、それが最後だった。

実際に会ったのは約二年前。
地元でふたりで飲みに行って
長いこと話した。
二軒くらいまわったかな。

仕事のこと、家族のこと
独立して仕事が順調なことも話していた。
人望の熱い彼の熱のこもった話は聞いていて頼もしく、
同い年とは思えず、羨ましく話を聞いていたのを覚えている。

その彼が亡くなった。

1月20日に亡くなって、
26日にお通夜。
1週間ある。

正直、一報を聞いても信じられるわけがなく、
日常を過ごしていたが、
残酷にもあっと言う間に1週間が経過した。

お通夜の26日。
棺の彼と対面した。

「ウソだろ、、、」

「ウソだろ、、、」

口からは「ウソだろ」しか出てこない。

急に悲しみが込み上げてくる。
高校時代の思い出が蘇る。
彼の笑顔が浮かんでくる。

遺影というのは罪だ。

彼の一番いい笑顔がそこに飾られているからだ。
でも目の前の彼は眠ったまま。
このギャップが悲しみを倍増させる。

見てらんない。

目頭が熱くなったが、そこでは涙は長さなかった。

お通夜の後、
有志で故人を偲び、飲み会を開き、
彼が音楽が大好きだったのでカラオケに行こうという事になった。

お通夜の後にカラオケなんて不謹慎だと思われるかもしれない。
でも多分、みんな、今は一人になりたくない、
ひとりで静かになるのが嫌なんだろうと思った。
本当のところは分からない。

彼とのゆかりの歌、
捧げる歌というしばりでカラオケの会は始まり、
歌い始めた途端、
悲しみの大波が襲ってきて泣いた。
寄せるばかりで返らない大波が襲ってきた。
カラオケで泣きながら歌ったのは、これが初めてだった。

歌い終わってからも
中途半端に広いカラオケルームの端でひとり泣いた。
深夜2時すぎだったろうか。

そんな時、
ひとつだけ気づいたことがあった。

友達を亡くした悲しみを
和らげてくれるのも、また友達だった。

泣いている僕を気遣い、
声をかけてくれる。
本当にありがたかった。

ふだん顔を合わせていない古くからの友達。
亡くなった彼と最後に会ったのは2年前だ。
その彼が突然亡くなって、
悲しみが瞬時に込み上げてくるのは、
本当に楽しい時期を一緒に過ごしたからだろうと思う。

またその頃の楽しさを時間を超え
共有できたのも、まわりの友達だった。
高校時代の楽しさをタイムスリップする感じだ。

友達の中には、恐ろしいくらいに
髪型ひとつ変わっていないやつがいて、
みんなの時空を超えさせた。

みんなが集まる時には
いつも亡くなった彼が中心にいた。
その彼のお通夜で
友達の大切さを教えてくれたのも彼だった。
いかにも彼らしいな。とも思った。

お通夜で連絡先を交わし、
また今度会う約束をしてみんなと別れた。

少し経ってからまた友達と会うのが楽しみだ。
みんなの中では、彼は生き続けていると思う。

どうか安らかに眠って欲しい。
またみんなが集まる時に彼もまた、
きっとそこにいるだろう。

楽しい時間をありがとう。

URAPYON

PS
彼が最後のtwitterでアップしていたアルバムを今日ダウンロードした。
いちいち音楽の趣味のいいやつだ。このアルバムで少し浸ろうと思う。

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